疑問を解決します:Form WashとForm Cure


今回は先日発表されたForm Wash , Form Cureについて皆様から頂いたご質問、疑問点にお答えします。 ※原文:https://formlabs.com/blog/form-wash-and-form-cure-questions/

従来の光造形方式(SLA)の3Dプリントには、いくつかの面倒がつきものでした。私たちはそれらを解決するためにForm WashとForm Cureを開発しました。日々の3Dプリントで、より期待通りの結果を出し、何度でも繰り返し行え、楽しみながら作業できるようになります。 この記事では、これら2つのマシンについて、疑問に思われているであろう点を詳しくご説明します。Form WashとForm Cureを使った毎日のオペレーションにまつわる小さな疑問にお答えするほか、日頃実践されている3DプリントのワークフローにForm WashとForm Cureを効率的に組み込む方法もご紹介しましょう。これらの製品は今年の秋に発売になりますが、それまでの間、多方面にわたっておすすめの情報をお届けしていく予定です。また、ヘルプセンターでも情報をご案内します。(※日本のお客様もお気軽に問い合わせページからお問い合わせ下さい) Form 2、Form Wash、そしてForm Cureは、互いに連携して効率的なワークフローを実現するようにデザインされています。Form 2でプリントしたものであれば、どんなパーツでもForm WashとForm Cureに入れることができます。プラットフォームが付いたままの状態でForm Washに入れても問題ありません。Form Cureが内部で放射する光は、Form 2で使われているレーザーと同じ波長(405 nm)なので、Formlabsのレジンを二次硬化させるのに最適です。 現在おすすめしている二次硬化の設定値については、この記事のForm Cureのセクションまでスクロールしていただき、解説をご覧ください。 どちらのマシンも最小限のスペースで設置できるようにデザインされました。Form WashとForm Cureの外形寸法はどちらもほぼ同じで、Form Wash上部の蓋がわずか数センチ前後に出ているだけです。設置の際は、どちらのマシンも上側に30cmの空きスペースを確保して、Form Washの外蓋とForm Cureのカバーがきちんと開くようにしてください。

サイズ Form Wash 幅 x 奥行き x 高さ: 10.3 in x 11.5 in x 13.4 in (26.2 cm x 29.3 cm x 34.0 cm) 重さ: 14.5 lbs (6.7 kg) Form Cure 幅 x 奥行き x 高さ: 10.3 in x 10.3 in x 13.4 in (26.2 cm x 26.2 cm x 34.0 cm) 重さ: 11.5 lbs (5.2 kg)

Form 2、Form Wash、Form Cureの3台のマシンは、互いに連携して効率性の高いワークフローを実現する一方で、特定の使い方にも柔軟に対応できるようになっています。 Form WashとForm Cureによって大部分の後処理は自動化できますが、追加で検討すべきステップがいくつかあり、そのうちいくつかは手作業となります。以下にそれらのステップをご説明します。

時間と温度の調整

時間と温度はお好みの値に設定可能です。洗浄と二次硬化の時間と温度について、どの設定値が最適なのか現在研究を進めています。今後おすすめの値を決定し、2017年9月の製品の出荷までにご案内します。現段階でご紹介している設定は幅広い状況で使えるものですが、使い方に応じてカスタマイズした値をセットしたいというご要望があることも承知しています。調査結果によっては、このシステムでFormlabs製以外のレジンの二次硬化やそれに似た仕上げ処理ができる可能性があります。

パーツのプラットフォームからの取り外し

パーツは、付属のスクレーパー、リムーバルツール、またはニッパーなどで切り離すことができます。Form Washにかける前でも後でも大丈夫です。事前に取り外した場合は、ウォッシュバスケットの中にパーツを置いて洗浄します。洗浄後に取り外したい場合は、プラットフォームごとForm Washの中に置いてください。 プラットフォームごと洗浄する主なメリットは、よりクリーンにパーツの取り出しができる点です。洗浄が終わったパーツを触ることになるので、ツールがレジンでベタついたりしません。

パーツの乾燥

洗浄後はパーツを自然乾燥させてください。二次硬化したり製品として使用したりする前に、イソプロピルアルコール(IPA)を蒸発させるためです。洗浄工程が終わるとパーツはIPAの液面より上に引き揚げられますので、そのままプラットフォームごと、あるいはバスケットの中に置いたままで乾燥できます。Form Washはダブルリッドシステムを採用していますので、乾燥中に外側の蓋が開くと同時に、内側の蓋はしっかり閉じてIPAが蒸発しないように守ります。

サポート材の除去

生体適合性が求められる素材は、その認定条件を満たすため、サポート材が完全に付いたままの状態で二次硬化する必要があります。そのほかの素材であれば、二次硬化の前後どちらのタイミングでサポート材を取り外しても構いません。 一般的に私たちは、二次硬化の後でサポート材を除去することをおすすめしています。パーツをマシンの底から一定の高さに保持できますし、パーツの細い部分が歪んでしまうこともある程度防止できます。一方で、サポート材が入り組みすぎている場合には、二次硬化用のレーザーがパーツの表面まで届きません。このような場合には、事前に取り外した方が良いでしょう。複数のパーツを一度に二次硬化したい場合にも、事前にサポート材を取り外しておくのがおすすめです。その方が設置空間を稼ぐことができるからです。

ファームウェアアップデート

Form WashとForm Cureは、どちらもUSB経由でファームウェアアップデートを行うことができます。お届けするすべてのマシンについて、ワークフローと使い勝手を継続的に向上できることを意味しますので、これは私たちにとって大変嬉しいことです。

Form Washでパーツを洗浄する

Form 2に付属するForm 2 Finish Kitは、非常に基本的なキットです。そのため、パーツをIPAに浸してすばやく振り動かしたり、1つ目から2つ目の洗浄液のバケツに移したりといった工程を、手作業で行う必要があります。IPAに浸けたまま忘れてしまったり、長時間過ぎてしまったりすると、パーツは歪んでしまいます。Form Washはこのプロセスを自動化しました。 Finish Kitが保持できるIPAの量は、2つのバケツを合計してもForm Washの量に届きません。Form Washを使わない場合、1段階目のバケツのIPAは飽和して洗浄効果が落ちますので、2段階での洗浄が必須となります。

Form Washのしくみは?

プラットフォームが付いたままのパーツを直接Form Washに入れても大丈夫ですし、プラットフォームを外してから製品に付属するウォッシュバスケットに入れても結構です。バスケットまたはプラットフォームはIPAで満たされたバケツ内に引き下げられます。 もしもプラットフォームを1つしかお持ちでなく、すぐに次のプリントを始めたい場合には、洗浄の前にプラットフォームを外しておく方が良いでしょう。バスケットを使った方法は、たくさんのパーツを一度に洗浄したい場合にも有効です。プラットフォームでは一度に1つしか洗浄できませんが、バスケットを使えば、複数のプラットフォームを使うことなく2つ以上のパーツを一度に洗浄できます。 Form Washは羽根車でIPAを撹拌し、パーツの周囲に水流を作ります。この羽根車はウォッシュバスケットの底にマグネットで留められていますので、IPAが漏れて電子回路に影響することはありません。さらに火花が飛ばないようにするため、すべてのモーターにブラシレスモーターを採用しています。 洗浄が完了すると、Form WashはバスケットとプラットフォームをIPAから引き揚げます。そのまま放置しておけばパーツを乾燥させることができますし、滴り落ちたIPAはウォッシュユニットに回収されます。パーツを取り出して、どこか別の場所で乾燥させても問題ありません。 ウォッシュサイクルの完了時、パーツはIPAから引き揚げられます。プラットフォームに付いた状態かバスケットに入った状態かを問わず、そのまま置くだけでパーツを乾燥させることができます。

IPAについての注意事項

Form Washに付属のサイフォンポンプを使えば、IPAを本体に注入する(または本体から回収する)ことは簡単です。内蓋がしっかりとIPAを保護しますが、しばらく使わないと減っていることがあります。ウォッシュバケツに新しいIPAを注ぎ足し、常に注入ラインまでIPAがある状態に保ってください。付属のハイドロメーターのキャリブレーションを行っておき、洗浄サイクルが終わるたびにハイドロメーターでIPAの飽和度を確認してください。飽和して洗浄効果が低下してきたら、新しいIPAと交換してください。代表的なプリントのケースから私たちが導き出したデータによると、およそ70個のプリントを洗浄した時点でIPAの交換が必要になります。 Form Washは造形物の体積が1リットル(レジンカートリッジ1個分)を優に超えるサイズまで洗浄に対応しています。このサイズまでならIPAに造形物を沈下させた時に溢れ出る心配がありません。1L相当を超えるサイズのものを一度に洗浄したい場合には、単純にIPAを一部排水して減らしておけば大丈夫です。または極端な対処法ですが、大きなパーツの中身を空洞にしておくことも考えられます。

複数のウォッシュバケツの使用

Formlabsでは、ベーシックなForm 2 Finish Kitと同じように、複数の素材を利用する場合は複数のバケツを使うことをお勧めしています。これはIPA中の残留物による汚染を避け、異なるタイプのレジンでできたパーツを洗浄しやすくするためです。一例として、WhiteやClearなど明るい色のレジンを洗う際は、BlackやCastableを洗うIPAとは分けた方が、色移りを防ぐことができます。 ウォッシュバケツ単体の追加販売は、今後スタートする予定です。各バケツには内蓋と内蔵の羽根車が付属し、着脱も簡単に行うことができます。

Form Cureでパーツを二次硬化する

Form CureはFormlabsが提供する初めての二次硬化ソリューションです。プロフェッショナルで効率的、かつ何度も繰り返し行えるような二次硬化のプロセスを目指してデザインされました。Formlabsが販売するすべてのレジンに対応しています。

Form Cureのしくみは? Form Cureは温度と光を制御し、最適な二次硬化を実現します。ヒーティングシステムが温度を高精度でコントロールし、硬化チェンバーを最高80 °Cまで加熱します。素材の推奨設定に従って、温度は手動で設定します。推奨設定はオンラインでご案内する予定です。 Form Cureのチェンバーは2重の壁で断熱されています。内部は設定によっては最大80 °Cに達しますが、外側の壁はところどころ温かくなる程度です。触っても平気な温度ですので安全です。 チェンバーが設定温度に達すると、13灯のLEDを使い、Formlabsの素材に最適な波長である405 nmの光線が照射されます。LEDは上下左右のあらゆる方向から照射します。内部には反射ミラーとターンテーブルがあり、パーツは均等に光線を受けることができます。ヒーターによって内部の空気が攪拌され、パーツのすべてのパーツに熱が行き渡るようになっています。

Form Cure登場以前と以降の推奨設定値

私たちは二次硬化における効果的な条件(光線の強度、波長、温度、硬化時間)を広範囲にわたってテストしました。Form Cureはこの結果を反映し、私たちの販売するすべてのレジンを効果的に硬化させるようにできています。 以前私たちは、低コストで簡単に利用できることから、ネイル用のUVライトで二次硬化を行うことを推奨していました。365 nmの光線を使った商品が多くありますので、私たちも効率的二次硬化ができるよう、以前の設定をそれに倣って決定しました。こうしたUVライトでは意図せずパーツが過熱してしまうことがあるため、二次硬化にはまあまあ適切といったところです。 二次硬化を研究するうちに、私たちは365 nmよりも405 nmの光線が優れていることを発見しました。405 nmはFormlabsのプリンタに使われている波長ですので、この結果は納得のいくものです。Form Cureは継続的なヒーティングと405 nmの光線を組み合わせ、ベストな仕上がりをもたらします。 素材ごとの時間と温度の具体的な推奨設定値は、今年の夏に公開する予定です。 適切な温度で二次硬化を行うと、素材の特性が一旦望ましい状態に達した後は、特性は頭打ちになるか、あるいは伸びがほとんど停止する傾向にあります。それ以上硬化時間を延ばした場合、張力への耐性が高まる一方で、デメリットが起こります。最もよく知られている現象としては、パーツがもろくなり、変色の可能性が出てきます。素材の特性を最大限に近い状態まで引き出せるよう、私たちは最適な最高温度と時間の設定値を研究してきました。将来、私たちはグラフを公開する予定です。時間とともに特性がどのように変化し、お勧めできるのはどの範囲なのかを掲載します。二次硬化の時間を延ばしたい時にこのグラフを参照すれば、ご自身で時間を判断できるようになります。

2017年秋、全世界で発売 Form WashとForm Cureは、3Dプリントの作業を幅広くカバーする、プロフェッショナルで効率的なソリューションです。このような商品をご紹介できることを光栄に思います。 今年夏にはデータと推奨設定値をご案内しますので、どうぞお見逃しなく。Form WashとForm Cureは今年秋に出荷開始となる予定です。どちらのユニットもただいま予約受付中ですので、ぜひご予約を。あなたの日々のワークフローの中の、洗浄と二次硬化のステップを自動化します。

また、formlabs Form2の無料造形サンプルも配布しております。ぜひこの機会にForm2の性能をご体感ください。

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