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YOKOITO Formlabs shop

最終製品の少量生産に、部品製造における3Dプリンター活用のメリット

日本ケアリフトサービス株式会社(以下JCLS)は、海外製介護用リフトの輸入代理業及び自社生産・販売を行う、介護現場に寄り添う会社です。

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JCLSで生産・販売されている介護用リフト”SOELシリーズ”の最終製品の一部の製造に、Formlabs社製光造形3DプリンターForm 3(現在はForm 3+)が活用されています。

 

今回は、3Dプリンター導入に至った経緯や、今の活用方法、これからの使い方について、品質管理・開発を担う榮(さかえ)将啓さまにお話を伺いました。

 

 



  • ​3Dプリンターで最終製品を製造

  • 介護用機器の部品製造に3Dプリンター

  • 3Dプリンターは​少量生産に最適​



日本の介護現場を支えるために、介護機器の自社開発と製造販売を開始

ー まずは御社について、ご紹介いただけますか? 

榮さん:

弊社は、日本ケアリフトサービス株式会社、略語でJCLSと言います。全国4社から共同出資で立ち上がった会社がJCLSです。

 

福祉業界において、先進的な海外製の介護用リフトの輸入代理店として立ち上がった会社ですが、最近ではリフトの製造メーカーとしても事業を展開しています。

 

海外の製品は日本の湿気の多い気候やそもそもの文化にマッチしていないところがあります。

 

例えば、海外ではシャワーを主に使いますが、日本の方は湯船に浸かる文化があります。

海外製では、このような生活文化や日本の気候による湿気で機械の中の基盤が錆びたり、結露した水が機械の中に溜まった時の逃げ道がなかったりして故障の原因になり、お客様にご不便をかけることがあります。

なので、卸販売だけでなく国内での製品の開発・製造・販売に至りました。

 

自社ブランドとしてはでは”SOEL”というシリーズを展開していまして、単純な介護用の機械として扱うのでなく、介護現場に「寄り添い、そっと手を”添える(SOEL)”」ような存在で在り続けたいという気持ちを込めています。

 

SOELシリーズは現在4製品ほどあるのですが、Form 3を活用した製品は「SOEL-CX」という天井走行型のリフトです。

▲介護用リフト「SOEL-CX」



ロット生産の課題解決のためにForm 3を導入、最終製品にも活用

ー Form 3はリフト製品用部品の試作として活用されているのでしょうか? 

榮さん:

試作も兼ねてはいますが、最終製品も作っています。

 

生産・販売において、金型だとロット管理の問題があり、小さい部品だと何万個も作らないとコストが合わないので、少量生産が可能な3Dプリンターを採用しました。

▲Form 3で造形したパーツ



ー レジン材料は何を使われているのでしょうか? 

榮さん:

試作用にも最終製品にもDurableレジンを使っています。

 

材料選定をする上で、「硬く柔らかいか」、「耐久性があるか」、「湿気にも強いのか」が重要なポイントでした。を基準に選定したところそれらをクリアし、なおかつコスト面でもクリアしたのが、Durableレジンだったんです。​

ー なるほど、最終製品にも使われているということで、我々としても嬉しいです。どうしても3Dプリンターは試作のイメージが強いので。ちなみに、どのパーツをForm 3で作られているのでしょうか? 

榮さん:

このリフト製品には3つの部品をForm 3で作っています。

例えば、リフトをレール内部で吊るための部品はレール内の充電ステーションになります。

レールの一番端に板状の部品を貼り付けるんです。板の方にも金属が2本貼り付けられています。レールの端に板状の部品が貼り付けられている充電ステーションまで本体を滑走して、そこに本体をセットするだけで充電ができるようになっています。


▲板状の部品は榮さんが指をさされているところに取り付けられます


榮さん:

他にものU字のパーツがあり、本体とレールの境目の部分につけるロック部品です。

本体は可動性をもたせながら接続しているので、何かの拍子に外れる可能性があるんです。

 

そこで、このForm 3で作ったストッパー部品をレールと本体の間に取り付けることで、本体がレールから落ちることを防げます。


▲本体とレールの間に部品​、取り付けのシミュレーション


▲本体にストッパーとなるパーツはこのようにつけ、レールに本体を吊るします


細かくパーツの調整が何度もできることが、機械の安全面にもつながる

ー 実際にForm 3を使われてみて如何ですか?



榮さん:

3Dプリンターを使うと簡単に修正が効くというのが大きな利点だと思います。

 

今回私自身、初めて自社での開発・製造・販売のことに携わったので、「違うな」と思った時に簡単に修正できるのは嬉しいです。

また、やはり人の命を預かる機械なので、安全面の向上のためにも即座にパーツの微調整ができるのは、とても大切なことです。

 

今後も色々なことに3Dプリンターを使用して、介護現場をより良い環境にしていけるように製品開発を進めていきたいと思います。


▲榮さんとJCLSにてお使いいただいているForm 3


ー 大変貴重なお話を伺えました。本日はありがとうございました! 

 ※掲載内容は取材当時のものです。

 

ライター:徳山 倖我

編集:菊池 映美

 
 
 

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