Form 3L 導入事例
さまざまな現場でどのようにForm 3Lが活用されているのかをご紹介します。
自動車部品メーカーのMagna社、大型部品のプロトタイピングにForm 3Lを導入
この記事では、自動車部品のプロトタイプをForm 3Lを使って3Dプリントしているカナダの自動車サプライヤーであるMagna International社取り組みをご紹介します。
引用元:Formlabs公式HP ”Automotive Supplier Magna Chooses the Form 3L for Prototyping Large Parts”(英文)
はじめに
Magna Internationalは、自動車メーカーに新しいモビリティソリューションを提供すること自動車部品メーカーです。157,000人の従業員を擁する同社の製品は、ほとんどの自動車メーカーの製品に搭載されており、それらは27か国の344の製造拠点と93の製品開発センターから開発及び製造されています。 Robert EsserとMitchell Wesleyは、Magna Internationalの製品開発部門で働いており、ミラー部門で自動車イノベーションを推進しています。彼らが3Dプリンターをどのように使用しているか、そしてなぜ彼らがForm 3Lで3Dプリント設備を増強したのかについて伺いました。
▲Magna Internationalで実際に使用されているForm 3L、セットされているレジンはRigid 10K
Form 3からForm 3Lへ
車は、小さなセンサーから大きなハウジングコンポーネントまで、何千もの部品で構成されています。Magna Internationalは3Dプリンターを使用して、多くの自動車メーカーの部品の設計とプロトタイプ作成を支援しています。時が経つにつれて、Magna Internationalは、より幅広いエンジニアリング材料を使えるようにするために、Formlabsの光造形(SLA方式)3Dプリンターを導入し、熱溶解積層法(FDM方式)3Dプリンターよりも導入数を拡大しました。
導入当初、Form 3は多数のプロジェクトで使用されていましたが、一部のパーツは大きすぎてForm 3のビルドプラットフォームに収まりませんでした。そのため、チームはForm 3Lを購入することにしました。
Form 3Lは、Form 3の5倍のビルドボリュームが実現できると同時に、Form 3でも使用が可能な、チームが使っているRigid 10KなどのエンジニアリングレジンもそのままForm 3Lにて使用が可能です。(Rigid 10Kはガラスを含有するレジンです。Formlabsのエンジニアリングレジンの中で最も剛性が高く、曲がることなく、大きな荷重に耐える必要がある精密な工業用部品に適しています。)
チームはMagna Internationalの既存の3Dプリンターの代替品としてForm 3Lを導入したわけでなく、現在彼らが持っている既存の3Dプリンターの機能を補完するものとして導入をしました。
Form 3と同じ品質で、ただし5倍大きいパーツを造形できる機能により、チームの能力が拡張されます。また、Form 3LはForm 3と同じエンジニアリングレジンを使用可能としているため、チームは、プロジェクトで要求される信頼性の高い頑丈な部品を作成できることができます。
Robert Esser氏によると、「4つのパーツがあり、すべて異なる樹脂が必要な場合があります。Form 3Lを導入することにより、各プリンターで異なる素材を使用して、Form 3とForm 3Lで同時に造形ができるようになりました。」
Form 3Lを既存のForm 3が複数設置されている場所に追加するのは予想以上に簡単でした。「導入自体はForm 3を上回っていました。梱包に最新の注意と時間がかけられているようで、梱包全体に工業規格が組み込まれているように感じました」とRobertEsser氏は述べています。Form 3Lは、他のFormlabs 3Dプリンターと同じように事前準備ソフトウェアPreFormを使用します。つまり、Form 3を既に使用しているチームは、既存のソフトウェアを簡単にロードして造形を開始できます。
「Form 3Lの美しいデザインにも感銘を受けました。施設にはお客様がいらっしゃいますので、3Dプリントルームをアピールしていきたいと思います。LEDストリップライトから機械を囲むケーシングまで、素晴らしい第一印象を与えます。」-Mitchell Wesley
大きな部品を造形する機能を持ちながら、Form 3と同じ表面仕上げ・品質を実現できることに、チーム全体がとても期待しています。またチームは、造形物に塗装を施し、さらに自動車部品への想像力を膨らませ、自動車をより生き生きとさせるために、追加の研磨が必要な外観の自動車部品のプロトタイプを作成したりしています。Robert Esser氏は、次のように述べています。「材料は他のSLA方式3Dプリンターに比べて非常に安価であるため、部品のプロトタイプを手頃な価格で作成できます。コストに加えて、Form 3とForm 3Lは、樹脂の切り替えが簡単にできるように設計されています。過去に使用した他の3Dプリンターよりもはるかに簡単です。」
Form 3Lの詳細
▲Rigid 10Kで造形できるパーツの例
Magna Internationalのような企業が大型光造形SLA方式3DプリンターForm 3Lで、これから作られるものを私たちはとても楽しみにしています。
今回ご紹介した世界的自動車部品メーカー、Magna Intarnationalが自動車技術の未来を構築するために使用している材料をご紹介します。各種材料の無料サンプルもご用意していますので、是非ご依頼ください。
Tough 2000:曲がりにくい丈夫で頑丈な部品のプロトタイプを作成するには、Tough2000をお試しください。
Rigid 10K:この高度にガラス充填されたレジンは、エンジニアリングポートフォリオの中で最も剛性の高い材料です。曲げることなく大きな負荷に耐える必要がある精密な工業用部品には、Rigid 10Kをお試しください。
Form 3Lサンプル(ノズルサンプル):様々なレジンで造形されたノズルのサンプルもございます。Form 3Lの精細さ、そして造形物の大きさからForm 3Lの可能性をご覧ください。