光造形の新しい形、”LFS方式”とは?



こんにちは。YOKOITOの菊池です。


今回は、Formlabsの光造形3Dプリンター「Form 3」と「Form 3L」に採用されている最新技術、”LFS方式”についてご紹介します。


突然ですが、Formlabsを代表するお馴染みの光造形3Dプリンター「Form 3」そしてそのビッグサイズ版「Form 3L」ですが、「Form 3」発売当初に流れていた噂があるのをご存知でしょうか。



先代機「Form 2」より造形精度が劣るのか!?


発売当初、SNSで話題になったのは、「Form 2」ユーザーによる、”求めるクオリティに達していない”という噂でした。


これは、「Form 3」では今までとは全く異なる造形方式を採用したことが大きな要因となっているでしょう。


その”全く異なる造形方式”が”LFS方式”です。


この”LFS方式”は、すでに世界にで活躍する「Form 2」の良さを多数引き継ぐ洗練されたシステムを取り入れているため、「Form 3」のスタートラインとしては非常に高い性能を誇っているのは事実です。


ただ、新造形方式である”LFS方式”を採用したことで、進化を0から再スタートさせる必要があった「Form 3」は、”SLA方式”3Dプリンターとして進化を繰り返し、造形精度が安定してきていた「Form 2」と比べると、

発売当初はどうしても劣っているように見えてしまっていたかもしれません。



”SLA方式”を見直した最新技術、”LFS方式”とはどんな技術か


LFSとはLow Force Stereolithography(ローフォース・ステレオリソグラフィー)の略であり、その名の通り”弱い力(Low Force)”というのがキーワードです。


では、”弱い力”とは何を指すのでしょう。

「Form 3」のレジンタンク(V2.1)を使って説明します。

▲Form 3専用レジンタンクV2.1  ご購入の際はこちらから



このレジンタンクはForm 3専用に新たに開発されました。

”弱い力”での造形に必要不可欠なこの部材の底面は、柔らかなフィルム素材でできています。


「Form 3」はこのフィルムを左右から引っ張ることでテンションをかけ、

さらに下部のレーザーユニットが硬化させる箇所にフィルムを押し当てるようにして造形を行っていきます。



動画の通り、ユニットはレーザーの照射が終わった箇所から、

次の照射箇所に横軸の移動を行うため、造形が完了している箇所のフィルムは自然とテンションが緩み、無駄な力をかけずとも剥がれていくのがわかります。


この仕組みによって、「Form 2」での造形に必要だった、”高さ方向に引っ張り上げて、タンク底面と造形物を引き剥がす力”より”弱い力”に変えることができたのです。



「Form 2」に劣らない 、LFS方式3Dプリンター「Form 3」の優良点


”LFS方式”を搭載することにより引き剥がしの力が弱くなったことで、

「Form 3」では様々な箇所が先代機と比べて改善されました。


以下は、LFS方式3Dプリンター「Form 3」をSLA方式3Dプリンター「Form 2」と比べて改善した点になります。


・引き剥がす際の力に耐える必要がなくなったことで、サポート材をより細く、取り外しやすく設定が可能


・高さ方向の引き剥がしにかかる時間が減少


・造形物の引き剥がしに耐えるよう、押し付けて造形をする必要がなくなったため、

表面の積層痕がより目立たなくなった

⇨特にクリアレジンなど透明性のあるレジンにおいては、無加工状態での透明度が大きく向上(詳しくは以下関連記事にて)


・レーザーがユニット式となったLPU(Light Processing Unit)の搭載により、お客様にて交換可能となったことによる”メンテナンス性の向上”


・レーザーの照射方法が代わり、レーザーが常に垂直に照射されるようになったことによる”歪みの軽減”



最後に


いかがでしたでしょうか。