新機種「Form Studio 1」登場!製品の特長と「Form 4」との違いを紹介

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2026年10月14日、Formlabsより光造形方式3Dプリンター「Form Studio 1」が発売されました。Form Studio 1は、高性能・長寿命のプリントエンジンとオープンプラットフォームを備え、手頃な価格を実現した初のプロ仕様のレジン3Dプリンターです。新機種の発売にともない、Form Studio 1専用レジン「Alpha Resinファミリー」、専用レジンタンクなどの消耗品も登場。
本記事では、フラグシップモデルである「Form 4」とエントリーモデルの「Form Studio 1」の違いを、「本体スペック」「材料・コスト」「周辺機器」を紹介しながら比較・解説します。
■本体
Form Studio 1

大半のパーツを2時間以内に完了させ、細部までシャープに造形。全工程を通じて安全・高信頼で、作業環境を汚さないワークフローを実現します。
Form Studio 1は、専用のAlphaレジンシリーズと追加アクセサリー「Formlabs VOC Extractor」との併用で、化学物質の放散量が少ないことを示すUL GREENGUARD認証を取得した初めてかつ唯一の光造形方式3Dプリンターです。
Form 4

ほぼ全ての造形が2時間以内の高速造形と98.7%の成功率、50μmの高精度を両立した光造形3Dプリンターです。自動洗浄・二次硬化機までスムーズに連携する完成されたエコシステムにより、ロスを抑えた快適なワークフローを構築。様々な種類の材料をもちいた産業レベルの高品質な造形を、誰でも簡単かつ安定して実現します。
機体スペック比較
仕様項目 | Form Studio 1 ![]() | Form 4 / Form 4B ![]() |
本体サイズ (幅 × 奥行 × 高さ) | 342 × 315 × 502 mm | 398 × 367 × 554 mm |
最大造形サイズ | 200 × 125 × 235 mm | 200 × 125 × 210 mm |
最高造形速度 | 130 mm/h ※Alpha Fastレジンの場合 | 100 mm/h ※Fastレジンの場合 |
LED個数 | 28 個 | 60 個 |
照射パワー | 6 mW/cm² | 16 mW/cm² |
光源の波長 | 405 nm | 405 nm |
XY解像度 | 35 μm | 50 μm |
積層ピッチ | 25 ~ 250 μm | 25 ~ 300 μm |
対応レジン種数(26年10月現在) | 9 種 | 30種以上 |
OMM機能 | 標準搭載 | 有料機能 |
生体適合材料の使用 | × | ○ ※Form 4Bの場合 |
UL GREENGUARD認証 ![]() | あり | なし |
■周辺機器(洗浄・二次硬化機)
光造形方式プリンターで作成した造形品は必ず、表面に残った余分なレジンの洗浄が必要です。洗浄液で洗浄後、乾燥を経て、二次硬化機で追加のUVを照射し造形物の機械的特性を引き出します。二次硬化により造形品の強度・靭性・耐熱性・クリープ耐性が向上するとともに、表面はより硬くべたつきの少ない仕上がりになります。
Form Studio Wash+Cure
造形後の洗浄と二次硬化を1台で行えるコンパクト ツーインワン後処理装置です。
洗浄と二次硬化を同じ設置面積で行えるため、作業スペースを節約でき、管理機器も削減できます。内部バスケットの自動昇降機能(Form Wash)、庫内の加温機能(From Cure)は付帯しておりません。
①洗浄モード:白い洗浄バケツをForm Studio Wash+Cureに設置すると自動的に洗浄モードに切り替わります。

取り外した造形物もしくは、造形物がついたビルドプラットフォームをそのままグレーの内部バスケットに載せる。洗浄設定をすると洗浄バケツ底面のプロペラがIPAまたは代替の溶剤(TPM、Resin Washing Solution)を攪拌し、造形物を隅々まで効率よく洗浄します。
洗浄後は内部バスケットごと溶剤から引き上げるだけで自然乾燥させることができ、造形品の過度な浸漬とそれに伴う反りを防ぎます。
②二次硬化モード:本体から洗浄バケツを取り外すと、自動的に二次硬化モードに切り替わります。

ターンテーブルを設置し、その上に乾燥させた造形物を配置する。硬化時間を設定することでForm Wash+Cureが波長405nmのUV(紫外線)を照射。二次硬化により、造形品の強度・靭性・耐熱性・クリープ耐性が向上するとともに、表面はより硬くべたつきの少ない仕上がりになります。
Form Wash V2

造形物をセットして洗浄時間を設定し、洗浄時間が終了すると、造形物を自動で溶剤から引き上げます。
手作業による洗浄の手間を軽減し、作業者による仕上がりのばらつきを抑えられます。
内部バスケットの自動昇降による溶剤への浸けすぎによる造形品の変形を防ぎ、そのまま自然乾燥を行えます。
Form Cure V2

材料ごとに応じた硬化設定を選択することで、熱と光による二次硬化を効率的に行えます。
加熱しながら二次硬化を行うことで化学反応を促進し、材料本来の最高強度や機械的特性を引き出します。
機能比較
【ヘッダー商品画像挿入予定】
Form Studio Wash+Cure ![]() | Form Wash V2 ![]() | Form Cure V2 ![]() | |
洗浄機能 | ⚪︎ | ⚪︎ | - |
洗浄時の洗浄バスケット自動昇降 | × | ⚪︎ | - |
レジン撹拌用ミキサー | × | ⚪︎ ※別途購入 | - |
レジン自動撹拌機能 | × | ⚪︎ | - |
二次硬化機能 | ⚪︎ | - | ⚪︎ |
二次硬化時の 庫内ヒーター機能 | × | - | ⚪︎ |
Form Studio Wash+Cureには二次硬化中のヒーター機能がなく、Form Cureと比較して二次硬化時間が長くなります。かつ硬化時の加熱によって物性を引き出すため、多くのエンジニアリング材料にはForm Cureでの二次硬化が必要です。
強度や弾性など機械的特性がほしい試作・開発、高機能レジンで造形物を作りたい方はForm Cureの導入をご検討ください。
■消耗品
新登場レジンについて
今回あたらしくForm Studio 1専用に開発された「Alphaレジンファミリー」より6種類のレジンが新登場します。またForm Studio 1向けに「Tough 1500 レジン V2」が発売。
Alphaレジンファミリー
Alphaレジンファミリーは低臭気の成分を使用し、造形品の長期皮膚接触に関する安全要件にも適合しています。AlphaレジンファミリーはForm Studio 1専用レジンです。
Form Studio 1とVOC Extractorを使用して造形した場合に、3Dプリント材料として初となるULGREENGUARD Gold認証を取得しています。
・Alpha Grey Resin V1 / Alpha Black Resin V1 / Alpha White Resin V1
高速造形・高精細な再現性・優れた機械的特性を兼ね備えた汎用レジンです。
強度は他社製のABSライクレジンを上回る強度・靭性を実現しています。
・Alpha Clear Resin V1
アクリルに匹敵する表面品質を備えた透明レジン。
Clear レジン V5よりも、透明度が向上、他社製のABSライクを上回る強度・靭性。
・Alpha Model Resin V1
細部の細かなテクスチャを再現できる高精細向けレジン。リアルな彫刻作品、ミニチュアの制作に適しています。
・Alpha Fast Resin V1
最大130mm/hの高速プリントが可能なスタンダードレジン。Form Studio 1の最大造形サイズを2時間未満で造形が可能。
Form Studio 1向けTough 1500 レジン V2
Tough 1500レジンV2は、ポリプロピレン(PP)に匹敵する強度・剛性・靭性を備えた弾力性のある材料で、優れた耐破壊性・耐衝撃性と、粉々に割れる破損への耐性を備えています。
本レジンはForm Studio 1でサポートされており、Form 4をご使用の方はForm 4専用Tough 1500 V2をご使用ください。
材料コスト
Alphaレジンファミリーは、よりお求めやすい価格で登場します。
同じモデルでAlphaFastレジン、Fast Modelレジンで作成した場合の1つあたりの造形費用を計算してみました。
Form Studio 1 AlphaFastレジン | Form 4 Fast Modelレジン | |
モデル (1点あたり24.9 × 24.5 × 40.9 mm) | ![]() | |
1点あたりの費用(税込) ※1点あたり使用レジン量5.73ml | 約43円 | 約89円 |
1回造形あたりの作成個数 | 28 個 | 28 個 |
レジンタンクについて
Form Studio 1には2種類のレジンタンクがあります。「Form Studio 1 Tank」と「Form Studio 1 Resin Tank Pro」は用途や目的に応じて使い分けます。レジン撹拌用ミキサーは付属せず、Form 4との互換性はありません。
レジンがタンク表面に付着しづらい独自のフィルムを採用し、撹拌の必要性が低く設計されています。3日間以上造形をしない場合は、付属のプラスティックスクレーパーでレジンを混ぜてから造形します。
耐用期間は最低75,000層分、安定した性能を維持します。およそ平均的な高さのモデル(高さ39mm)を積層ピッチ100µmで造形する場合、レジンの種類を問わず約190回造形できます。
Form 4 Resin Tankと同様にレジンの色・種類ごとにタンクを用意すれば、タンクを差し替えるだけで簡単に材料を切り替えられます。また各タンクには蓋が付属しており、機体から取り外して積み重ねての保管が可能です。
Form Studio 1 Resin Tank
Form Studio 1 Resin Tankは、高速印刷と微細な形状解像度を実現するために設計された、丈夫で柔軟性のあるタンクです。
Alpha レジンシリーズ、Flexible 80A レジン V2、True Cast レジンに最適化されたタンクです。それ以外のレジンを使用する場合は、「Form Studio 1 Resin Tank Pro」をご利用ください。
Form Studio 1 Resin Tank Pro
Form Studio 1 Resin Tank Proは幅広い材料と化学的適合性を備えた、強度と柔軟性に優れたタンクです。
Tough 1500 レジンV2や、Open Material Mode(オープンマテリアルモード)を使用するレジン、サードパーティ製レジンの造形に最適化されています。
レジンとForm Studio 1専用レジンタンクの互換性
今回登場したタンク2種類とレジン、そのほか造形が可能なレジンは下記の通りです。
Form Studio 1は使いたい材料に合わせて、タンクを使い分けます。
レジン名 | Form Studio 1 Resin Tank ![]() | Form Studio 1 Resin Tank Pro ![]() |
◼︎新登場レジン | ||
Alpha レジンシリーズ | ⚪︎ | × |
Form Studio 1用 Tough 1500 V2 | × | ⚪︎ |
◼︎エンジニアリングレジン | ||
Flexible 80A レジン V2 | ⚪︎ | × |
True Cast レジン | ⚪︎ | × |
その他のエンジニアレジン | × | ⚪︎ |
◼︎生体適合性レジン | ||
BioMed レジンシリーズ | × | × |
◼︎サードパーティ製レジン | ||
サードパーティ製レジン | × | ⚪︎ |
レジンとForm Studio 1、Form 4の互換性
タンクとForm Studio 1、Form 4の互換性についてはこちらです。
レジン名 | Form Studio 1との互換性 ![]() | Form 4シリーズとの互換性 ![]() |
◼︎新登場レジン | ||
Alpha レジンシリーズ | ⚪︎ | × |
Form Studio 1用 Tough 1500 V2 | ⚪︎ | × |
◼︎エンジニアリングレジン | ||
Flexible 80A レジン V2 | ⚪︎ | ⚪︎ |
True Cast レジン | ⚪︎ | ⚪︎ |
その他Form 4向け エンジニアリングレジン | △ ※1.オープンマテリアルモードでの造形、一部造形不可 | ⚪︎ |
◼︎生体適合性レジン | ||
BioMedシリーズ | × | ⚪︎ ※Form 4Bの場合 |
◼︎サードパーティ製レジン | ||
他社製レジン | ⚪︎ | ⚪︎ ※オープンマテリアルモードを導入した場合 |
※1.Form 4向けエンジニアリングレジンの中でも、粘度が高いもの(Rigid 10Kレジンなど)は造形できません。
■追加アクセサリー
VOC Extractor
VOC Extractorは、プリンタの稼働中に揮発性有機化合物(VOC)の濃度を低減する、コンパクトな追加ユニットです。
2つのカーボンフィルターが内臓しており、各フィルターの寿命は造形時間にして約330時間使用可能、交換作業も数秒で完了。ファン速度を3段階から選択し、用途に応じて風量を調整できます。 Form 4にも装着可能です。
UL GREENGUARD GOLD認証は、Form Studio 1でAlphaレジンシリーズとVOC Extractorを使用することで取得しています。
その他消耗品・アクセサリーの互換性
下記はForm Studio 1の消耗品、アクセサリーの互換性について紹介します。
Form Studio 1 ![]() | Form 4 / Form 4B ![]() | |
Form Studio 1専用 Form Studio 1 レジンタンク ![]() | ⚪︎ | × |
Form Studio 1専用 Form Studio 1 レジンタンク プロ ![]() | ⚪︎ | × |
Form 4専用 Form 4 レジンタンク ![]() | × | ⚪︎ ※専用ミキサー(別売)が必要 |
Form Studio 1専用 ビルドプラットフォーム ![]() | ⚪︎ | × |
Form Studio 1専用 ビルドプラットフォーム フレックス ![]() | ⚪︎ | × |
Form 4専用ビルドプラットフォーム ![]() | × | ⚪︎ |
Form 4専用ビルドプラットフォーム フレックス ![]() | × | ⚪︎ |
VOC Extractor ![]() | ⚪︎ | ⚪︎ |
同じ造形方式の3Dプリンターでも、適した機種は導入する環境や用途によって異なります。
造形サイズや速度だけでなく、使用したい材料や周辺機器、導入後の運用環境なども踏まえ、自社に合った機種を検討することが大切です。
今後も3Dプリンターの選定や活用に役立つ情報をお届けしていきます。
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